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2018.07.07
相続<配偶者居住権と相続登記>・遺言<保管制度>・所有権放棄制度の今後<相続の改正法を兵庫の司法書士が解説>

平成30年7月6日新聞でも大々的に取り上げられているように民法の相続・遺言の改正法が成立しました。

法務省で長年、相続、遺言の民法の規定の問題点を検討してきたのが、平成30年1月の通常国会で改正要綱案が提出されることが決まり、原案通り改正法が成立しました。

 

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改正法では、配偶者居住権を取り決めたことで、遺産分割協議が終わるまでは、配偶者が無償で居住できる短期居住権と、遺産分割協議で子供が相続人となっても長期の配偶者居住権も決めることができるようになりました。短期居住権は使用借権と同様の権利で、長期居住権は賃借権と同様の権利となりました。これは第三者に売却しても配偶者居住権が有効であることから、以後、配偶者の方は賃料を払って居住することとなりますが、居住権が確保できます。しかしながら、長期居住権は登記が対抗要件であるのと、相続登記と別に居住権の登記申請が必要なうえに、居住権が消滅したら当然、抹消登記も必要なことから、簡単に考えることはできないでしょう。

 

とは言え、配偶者が居住中に生活費のために売却するという選択肢ができたことは、大きな進展と言えます。

その他、相続争いを防ぐ手段として、両親とも亡くなってから相続登記をするのでは無く、配偶者居住権を設定して、子供に相続登記をするというのが増えると思います。両親とも亡くなってからでは、子供同士で「遺産争続」ということが増えてきているのを減らす効果があると思います。

法定相続分以上の持分については、登記をしないと対抗できないとしたことから、相続登記の推進にも効果を持たせたいようです。特に遺言で相続した場合には、登記しないことが多かったことから、対抗できないとしたものです。

 

配偶者居住権については、先行している不動産会社があり、居住しながら不動産を会社に買い取ってもらい、以後、家賃を払っていくというものです。最終的に居住者に相続が発生したら、リノベーションを行い、不動産の価値を上げて、賃貸か売却かで利益を上げるというものです。地方であれば賃貸に回せば、運用できるとして場所は問わずということも成長の要因です。

 

 

自筆証書遺言については、法務局で保管することとなり、法定相続証明情報を発行すると併せて、法務局の役割が増えています。

 

所有権放棄制度については、山林などを放棄できるかもと期待されている向きもあるのですが、相続人が不明な有効活用が可能な土地を県の許可で10年間借りて、所有者が現れたときに所有者(相続人)は、所有権を放棄することもできることでの規定となると思います。放棄をしても最終的には帰属者をどうするかが重要です。

相続人が相続放棄をして、相続人不存在となる場合も最終、国の財産とするには不動産を処分して代金を国庫に入れることから、所有権を放棄するのも簡単な話しではないです。

利用が難しい土地について放棄ができるようになるか今後の改正の内容に注目されます。

 

相続法が複雑になることで、我々司法書士の役割が増えることも期待したいところです。